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診察室にて飼い主様より
「眼のようすがおかしいので目薬をさしたのですが、いっこうによくならないのです」という話をよくききます。
どこが異常か、お分かりになりますか?
この話に「どんな目薬ですか?」と質問すると、「目薬です」と答えられる飼い主様が多くいらっしゃいます。
「ロートZi」だとか「サンテFX」だとか「スマイル」だとか「こどもサンテ」だとか、一般的によく見る「目薬」といわれているものは、疲れ眼、充血に処方されるものがほとんどです。
こういった点眼薬にはいわゆる「スキッ」とする成分が含まれていることが多く、動物にとっては強烈な違和感となります。結果、さほど重度でなかった問題だったのに、動物自身がこすったり、掻いたりすることで、重大な問題になることがあります。
飼い主様にとっては「目がおかしい」→「なんとかしなければ」→「目薬」なんですが、
目薬という名前の目薬はありません。
???
目薬(点眼薬)とは「眼に投与する薬の総称」で、「のみ薬(口から内服する薬の総称)」や「ぬり薬(皮膚に塗布する薬の総称)」といった言い方と同じになります。「薬を使う方法の名前」と言ったらいいでしょうか。う~ん、、お分かりいただけますか?
胃が痛いのに「のみ薬」だからといって「風邪薬」を内服する方はいらっしゃいませんよね。当然「胃薬」という「のみ薬」を内服されることになります。細かくいけば「制酸剤」だとか「胃粘膜保護剤」などになりますが。
眼がおかしいときは、眼に何がおきているかによって使う「目薬」は違ってきます。結膜にバイキンが入ったのか、角膜が傷ついたのか、眼圧が上がったのか、虹彩が炎症を起こしたのか、涙が出なくなったのか、レンズが濁ったのか、、、、、、、それぞれ対処法や薬は変わってくるはずです。
つまり眼に投与する薬(点眼薬)には上にあげた「眼の疲れに対する薬」をはじめ「抗生物質」「眼圧調整薬」「角膜保護剤」「ステロイド剤」「抗炎症剤」「免疫抑制剤」「自律神経作用薬」etc etc etc……など、多くの種類の薬がありそれぞれの目的があります。
眼の状態を把握した上で、状況に合った目薬を点眼するべきです。
「目がおかしい」→「なにがおかしいのか判断する」→「状況に合った薬を点眼」となるわけです。
場合によっては、内服薬、注射、入院点滴、損傷防止のための襟巻き、緊急手術などが必要になるかもしれません。
眼はデリケートな器官です。短期間(場合によっては数時間)で重大な問題に悪化することがあります。さらに間違った種類の目薬を点眼することで取り返しのつかないことが起きることもあります。「とりあえず目薬さしとこ。」はダメです。十分お気をつけください。
もう一度
目薬という名前の目薬はありません。
投稿者 yoshidaac : 2006年09月25日 16:50
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