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昨日「京都動物医療センター」へ
MRI撮影を依頼しにいってきました。
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診察が終わってから出発ということで、深夜10時からの検査となりました。
撮影を担当されている先生方もご自分の病院の勤務を終えてからセンターに勤務されています。
場所は京都の久御山町で、吉田動物病院からは京奈和道利用で30分くらいの道のりです。
隣では「南京都夜間動物診療所」が22時~2時の夜間緊急診療を行っておられます。
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断層撮影は吉田動物病院にもあるCT装置でもできますよね。同じように、ごっつい機械にテーブルごと体が入っていって、なにやらモゾモゾ撮影されますが、どこが違うんでしょう?
ここでMRI診断装置、特にCTとの違いについて極めてカンタ~ンに話をしておきます。カンタ~ンと言っても、ややこしい話で、だからといってそこを丁寧に話し出すと、話してる僕の方までわけがわからなくなっちゃいまして、、、、、、、、(^^ゞ
* CT診断装置 *
CTとはcomputed tomography(コンピュータ断層撮影)の略で体を通りぬけたレントゲン線の強さを360度ぐるりと計測し、コンピュータで計算をして断面の画像を作り出します。
よって、できあがった画像の濃い薄いは普段のレントゲン写真と同じです。違うのは断面が見られるところです。レントゲン写真のように、体の裏から表まで全てが重なって写らないので、より細かなところがわかりますし、画像を立体に構築することもできます。
吉田動物病院のCT装置
* MRI診断装置 *
MRIとはmagnetic resonance imaging(磁気共鳴映像)の略です。
撮影は強力な大きな磁石にはさまれた(囲まれた?)ところに、撮影部位をはさんだ電磁石の箱(コイル)ごと入ります。大きな磁石にはさまれたエリアに体が入ると、あっちこっちを向いていた体の中の無数の水素原子(ちいさな小さな磁石と考えてください)が同じ方向を向きます。そこでコイルに電気を流して水素原子を一時的に無理やり違う方向を向かせます。そして、電気を切ると、ポヨヨ~ンと水素原子が元の方向にもどります。このポヨヨ~~ンと水素原子が元の方向に向くときにいろんな種類の磁気信号を出します。このそれぞれの信号を読み取ってコンピュータが断面画像を作り出します。
信号の種類によって、画像の濃い場所、薄い場所のでき方が違うので、目的に応じていろんな種類の信号を読み取って組み合わせて診断して行きます。
たとえば「信号Aの画像では濃く写っているが、信号Bの画像では薄く写っているデキモノがあるので、これは○×○×なタイプの腫瘍の疑いがあります。」といった感じです。
京都動物医療センターのMRI装置
・MRIは水素原子の信号を読み取るので、水素原子の少ない「骨」と「空気」は区別が難しいです。よって骨はCTの方がよくわかります。
・柔らかい組織(内臓とか脊髄神経とか)の微妙な「コントラスト」はMRIの方がよくわかります。
・CTの方がより薄くスライスできるので、細かい「形」はよくわかります。
・CTの方が撮影時間が短いので、動きのある肺の撮影などにも有利です。動物の場合は撮影に麻酔が必要なので、麻酔時間が短いこともMRIより有利です。
・MRI信号は硬いもの(分厚い骨など)の影響をうけないので、頭蓋骨の中の脳や背骨の中の脊髄神経の撮影に適しています。
・上記はあくまでも原則的な話なので、撮影したい臓器や状態、利用できる施設までの距離、料金など、いろんな条件でどちらの撮影方法を選ぶかが決まってきます。
今回の子は首の痛みがあり、足のふらつきがあったため、首の神経の異常(椎間板ヘルニアなど)が疑われたのですが、CTでも診断可能と考え、吉田動物病院でまず撮影時間の短いCT撮影をしました。しかし異常がみつからずMRI撮影を依頼することとなりました。
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撮影麻酔前に綿密な神経学的検査(体の各部分の反射など)をします。これによって、異常の起きている部分や程度を判別し、撮影部位を決定し、麻酔をかけて撮影します。
今回はMRIで有用な情報を得ることができました。
動物のこうした断層撮影は歴史が浅く、まだまだ適応や撮影方法、データの解析方法が確立していません。状況に応じてCT・MRIの長所短所を考え、どちらの検査、あるいは両方の検査をチョイスしていけば、今までわからなかったイロイロな病気の診断ができるようになると思います。
投稿者 yoshidaac : 2007年06月03日 21:39
コメント
Σ(・ω・ノ)ノ!我が家の活動範囲の地域名が出てきて驚いてしまいました。
「南京都夜間動物診療所」はこの辺りでは唯一夜間お世話になれるところで、
一度だけ鳥でお世話になったのですが、夜にも関らずすごい人で、
夜間診療の問題も結構大きいのかもしれない・・・と思ったのを良く覚えています。
断られなかったのですが、居られた先生に
「鳥はとても難しい、検査も出来ないし 出来ることは保温と酸素室に入れることだけ。」
「あれもできない、この行為は危険だから無理」
の繰り返しで 予想していたとは言え、どうにもならなくて行ってもこれでは・・・
と少しばかり途方に暮れてしまいましたが、後日、この病院が有志の先生方や出資された方々のおかげで
成立している病院だと知って本当に驚きました。
あのお隣、その時にどういうところなのかと思っていたのですが・・・。
CTやMRIの画像は人間のものと同じなんだぁ、
と変な感心をしてしまいました(苦笑)
動物の、とは言え、装置はやはりかなり大物なのですね。
大掛かりな検査に機械、技術や知識と、
知ることの出来る幅が広がることは解っていても
本当に大変なことだと・・・。
それでもきっと、もっと向上していく診断、そこからの治療に期待もしてしまいます^^ゞ
投稿者 紫苑 : 2007年06月04日 03:57
紫苑さん
コメントありがとうございます
鳥ですか、、、
たしかにデリケートですね。
でも「保温と酸素」が極めて重要で、急患の小鳥たちの多くが「保温と酸素」だけで元気に帰っていかれます。
ぼくの主観ですが、
「捕食される側」の動物は「弱る」=「食べられる」という構図があるので、「弱る」→「病気を克服する」→「次の世代を残す」という進化ができず。「病気にならない」→「次の世代を残す」というかたちの進化を遂げてきたのでしょう。
いったん病気になってしまった子たちを引き上げるのはとても難しい感想があります。特に小鳥はいったん捕まるとそれまでの抵抗がウソのように全身性のショックを起こし循環不全から死にいたることもよくあります。最後の苦痛を和らげるためでしょうか?獣医師がいちばんコワイ現象です。
もう一つ鳥類は空を飛ぶために体を軽くする必要があります。体に余分なものを蓄えておくタンクが小さいのです。反して飛ぶために多くのエネルギーを消費します。
だから、低血糖、低体温、低酸素の状態がおきやすいのです。ここを克服してあげるだけで多くの鳥さんが助かるのも事実です。
いいわけがましく聞こえましたが、
獣医師にとって小さい動物は特に神経を使うのは事実ですね。
得意な先生にしかられそうですが、、、、(^^ゞ
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年06月04日 09:08
そうですね・・・。
鳥は痛みにもショックにも弱い。代謝も早くて弱ると早い。
飼い主としても、これが怖くて 元気に見えていても
ちょっと「いつもと違う?」と感じたら
不安に思うこともあります。
常時体温の高い鳥への不調時の保温と、食欲減退時の高カロリー食の給餌は、
家でできる方法として、迷わずに即始める方法だと思っています。
迷っている時間が無い、そう切羽詰ります。
正直、病院に連れて行くこと自体も、とてもとても迷うことなのです。
それが効果があるのか、逆になるのか・・・
道中や待ち時間等々。
そうして思い切って連れて行ったとき、
「やっぱり。」と思うことが本当に辛い。
でも、やはりそういうことなのでしょうね。
大事なことは この子達を不調にしないように
重々気をつけることだとも解っているのですが・・・。
ついもどかしくて・・・愚痴をこぼしてしまいました・・・(--;ゞ(苦笑)スイマセン
投稿者 紫苑 : 2007年06月04日 13:08
紫苑さん
お返事ありがとうございます
小鳥についても、重点的に診察される先生たちのおかげで、以前とくらべて細かな診察が可能になっています。
個々の獣医師の考え方によるところは大きいと思いますので、小鳥の診察を深く考えている獣医師をふだんから見つけておくことは大切でしょうね。
これは、犬猫以外の動物についても言えると思います。
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年06月04日 19:26
はじめまして。(1ヶ月ほど読み逃げておりました;汗)
5月にお世話になりました,通院の度に地下室で鳴き叫ぶ柴ワンコの飼い主,ももんがと申します。その節は,横内先生をはじめ,皆様には大変お世話になりました。手のかかる騒々しい患者で,大変ご迷惑もおかけしました(汗)
はじめは怪我が治るまで,どうしたらいいのか,と,途方に暮れておりましたが,先生方のおかげで,悪化することなく,こんなに早く元気になりました。本当にありがとうございました。
今は足の腫れもほとんどなく,先日から普段通りの距離の散歩もこなしています。特に足をひきずったり痛がったりする様子もなく,しっかりと歩いています。傷口もずいぶんきれいになってきました。でも,何カ所かはハゲるかも(笑)
今回の怪我もこちらの病院で夜間に見ていただけなかったら,東成の「VR夜間センター」まで行かねばならなかったと,思っていたのですが,「南京都夜間動物診療所」も30分ほどで,行けるのですね。土地勘がないため,なんとなくすごく遠いところと思っておりましたが,東成へ行くのとあまり差はなさそう。行かずに済めばそれにこしたことはないのですが,万が一の時のために覚えておかなくては。。。
高度な動物医療も,一昔前と比べると飛躍的に進歩しているのでしょうね。難しいことはわかりませんが,それによって,救われる子が,少しでも増えればいいなと思います。
このたびは本当にありがとうございました。
投稿者 ももんが : 2007年06月05日 22:14
ももんがさん
コメントありがとうございます。
元気に歩いてはると聞いてホッとしております。
こういうお便りが日々診療に追いかけ回されているスタッフにとって「一番のビタミン」です(^_^)
ありがとうございます。
けっこうダイナミックなお怪我でしたね。
ややこしい感染がなくてよかったです。
ああいう事故?の大きなケガは初めにお話したように、SIRS(急性全身性炎症症候群)といいまして、命にかかわる重大な全身反応を起こすことがあり夜間緊急に駆け込まれたのは正解だと思います。
ちなみにこのSIRSはあの肺炎を起こすウイルス感染症とは違いますよ。あれはSARSです。念のため、、。
傷口からの感染の火種が残っている可能性も否定できませんので、痛みや腫れ、突然の排膿など、しばらくはよく観察してあげてください。
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年06月06日 09:41
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