
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | ||||
| 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
| 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
| 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
Powered by
Movable Type 3.34
« こぶぅ日記⑥(担当VT 浅井) | メイン | 漁種調査Part・・・何回目?(担当獣医師 ブログ管理人Dr.X) »
朝の冷え込みがこたえる腰痛持ちのDr.Xです。
この季節になると思い出す犬の病気があります。
胃拡張捻転症候群です。
僕が経験した子が冬に多かったので、この季節に思い出すんですが、
冬の病気というわけではないようです。(^^ゞ
![]()
胃拡張捻転症候群は、急性におこり、短時間で死に至る非常におそろしい病気です。
胸の深い大型犬(アキタ、コリー、グレードデン、アイリッシュセッター、アイリッシュウルフハウンド、ニューファンドランド、ロットワイラー、セントバーナード、スタンダードプードル、ワイマラナーetc)に起こりやすい問題です。親兄弟にこの病気の経験がある場合は特に危険です。大型犬は日頃から予防策をとること、症状を知っておいて、いざというときに迅速に対処することが大事です。
30分、1時間、が生死をわける時間になります。
【どんな病気?】
病気の流れをざっと照会します。
①多くの場合、大量の食餌や水と同時に摂取した空気や、胃内で発生したガスがなんらかの原因で出口を失い、まず「胃拡張」を起こします。
②拡張していく胃は腹腔の中で隙間を求めて回転をはじめます。
「SURGEON26(インターズー)」より
③回転(胃捻転)をおこすことで、完全に胃の入口と出口はふさがれます。
④胃内の細菌によりガズがさらに発生し、さらに胃拡張が進行します。
⑤拡張した胃によって大血管(後大静脈や門脈)が圧迫されたり、一緒に脾臓が捻転したりして、全身の血液循環に異常が出ます。
⑥結果、急激に多くの臓器に重大な障害が出て、ショック症状から死にいたります。
食後数時間以内、多くは夜間に発生します。吐き気やよだれが出て、落ち着きがなくなり、呼吸が浅く速くなり、肋骨のすぐ後ろ(特に左側)からお腹が張り出してきます。
なんとなく元気がないなど曖昧な症状のケースもあります。
捻転が重度の場合は急激にショック状態に陥り、犬はぐったりして、歯ぐきが白くなり、脈(内股でわかります)が速く弱くなります。こうなると一刻も早く治療を始めないと死にいたります。
治療は軽度の場合は、皮膚の上から針を刺し胃のガスをできるだけ抜き、さらに口から管を通してガスを抜けば、捻転が整復されます。しかしながら多くのケースではガス抜きがうまくいかず、点滴などで状態を安定させてから手術となります。
手術内容は「胃捻転の整復」「胃の洗浄(多くは口から)」「壊死の恐れのある部分がある場合、その部分の切除(胃壁、脾臓など)」「胃を体壁に固定(再発防止)」からなります。
手術をせずに整復できた場合でも高確率で再発しますので、状態が安定したらなるだけ早く胃固定手術をお勧めします。
最後に胃拡張捻転症候群の一般的に提唱されている「危険因子」と「予防策」をまとめておきます。
【危険因子】(かならずスベテが当てはまるものではありません)
・大型犬
・雄犬
・中~高齢
・痩せている
・親犬や兄弟犬などの近親に胃捻転経験がある
・1日1回食
・過食、早食い、一度に大量の水を飲む
・食後すぐの運動
【予防策】
・食餌前後(1時間くらい)の運動は避ける
・1回の食餌量を減らす(1日2~3回食)
・食餌と同時に大量の水を飲まない
・おちついて食餌ができる環境を整える(多頭飼いの場合は個別に食餌)
・危険犬種では前もって胃固定処置をしておくのも一つの方法です(当院では腹腔鏡による手術創の小さな胃固定手術を行っています。また避妊手術な時に同時に行うのもいいでしょう。)
・緊急の場合に備えて夜間病院のリストをチェックしておく
いくつか紹介しておきます。どの病院も必ず前もって電話連絡してください。
『吉田動物病院夜間緊急診療』(21~23時) うちの病院です(^^ゞ
電話090-1675-4402
『南京都夜間動物診療所』(22~2時)
京都府久世郡久御山町佐山西の口10-1 日本ファミリービル1F
電話0774-44-3139
『ネオベッツERセンター』(21~5時)
大阪市東成区中道3-8-15
電話06-6977-3200
『北摂夜間緊急動物病院』(20~3時)
大阪府箕面市船場東2-3-55
電話072-730-2199
投稿者 yoshidaac : 2007年12月14日 08:55
コメント
怖いですね!!
肋骨のすぐ後ろが張り出す…というのがよくわからないのですが…仰向けに寝たとき、おっぱいのぽちぽちの辺りとは違いますよね??うつぶせで見たときウエストのくびれがなくなるという感じですか??
投稿者 Ken&なつママ : 2007年12月14日 19:44
Ken&なつママさん
コメントありがとうございます
「肋骨の後ろ」ですが
お腹全体といっていいです。
どっちかというと横に張り出すイメージですが、
肋骨の後ろと書いたのは
当然ですが、肋骨のある胸のエリアは肋骨があるので大きく張り出せません。
お腹が大きく張ると、一番後ろの肋骨のところから丸型のフラスコのようにポコッとお腹が膨らみます。
う~~ん、少し違うかもしれませんが、
妊娠末期みたいな感じかな??
日本語って難しい・・・・・ (..)
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年12月14日 20:13
本文中、
肋骨の後ろについての文言を修正しました。
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年12月15日 08:26
急性で短時間・・・本当に恐ろしい病気ですね。
どんな病気でも、飼い主が迷う時間も、
この子達にとっては貴重な長い時間なんだと
言い聞かせるようにしていますが、こんな病気は本当に怖い・・・。
図の胃の変化の様子を見ても、
その仔の苦しさってどれほどだろう・・・って思います。
普段からの生活様式や食生活等々、
ほんとに大事ですよね。
投稿者 紫苑 : 2007年12月16日 04:10
紫苑さん
コメントありがとうございます
そうですね。
細かいコントロール方法はいろんな意見がありますので、
それこそ「胃拡張胃捻転症候群」で検索いただければ
沢山の情報が手に入ります。
まず、そんな病気があることを知ることって大切だと思います。
いつもダラダラ「おもいつきブログ」ですが
微力ながら皆様のお役にたつ情報を発信できればと思います。
投稿者 ブログ管理人Dr.X : 2007年12月16日 09:32
コメントしてください